2011年7月21日木曜日

UCI WORLD CUP XCO#4

レース名:UCI WORLD CUP XCO#4
場所:カナダ モンサンタン
日時:7月2日11時45分~
結果:46位(-2Lap)(22ポイント獲得)


 去年は長いシーズンだった。2月末のロードレースに始まり、11月のアジア大会まで。後半こそ体調を崩し気味だったけど、トレーニングもレースも本当によく走れていたと思う。世界選手権、アジア選手権は特に調子が良かったし、レースの合間に出たヒルクライムは全てコースレコードを更新した。ちょっと興奮気味だった。ヨーロッパでの人脈も増えてきて、もっと上へ、という欲望がどんどん膨らんでいった。冬はNo Bikeの期間を取ってリフレッシュしてから楽しく自転車に乗り始めるまでは順調だった。年明けに本格的にトレーニングを始めた時にやや焦りや痛み、疲労を感じていたけど、強くなりたいんだから乗り越えて当たり前、と思っていた。

 2月に渡欧。毎週続くレースは厳しかったけどそれが自分を強くしてくれると信じて乗り切り、3月にはスペインでやっと良い走りが出来た。が、その後も疲労との戦いだった。目の前のレースを消化しながら、遠征もあと1カ月で帰国という5月に入った。次はレースや練習じゃなくて、生活面で負荷のかかる出来事があった。負けてなるものかと非常事態の力で逆にトレーニングも生活もかなり充実したものになり、その直後のワールドカップ第2戦はエキサイトするレースが出来た!やっとここまで来られたんだと嬉しく思って、このまま上がっていくつもりだった。

 しかし、その翌週のレースから不調が続いた。ワールドカップ第3戦で失速。ハンガーノックのような感覚だったので、先週良い走りをしたため消耗が予想以上だったんだと分析した。その次は日本でジャパンシリーズ。やけに息が上がって体に力が入らなかったが、時差のせいなので仕方がないと思った。結果集中力に欠きメカトラを引き起こした。帰国してからアレルギーが酷く、これは疲れているときのサインだけど、きっと久しぶりの畳のせいだと思うようにした。どうせ休む暇はない。その翌週はアジア選手権のため中国へ。ここ一番の大切な大会なのに、まさかの風邪をひいた。帰国後は原因不明の腹痛があり、夜は眠れず、体の機能が狂い始めているのを認めざるを得なかった。けど目標はUCIポイントでロンドン五輪へ。負けられない。休みが必要だけど、ワールドカップ北米ラウンドはもうすぐ。ここで大きなポイントを取らなければ五輪枠獲得が難しくなる。練習したい気持ちと、疲労した心身は全くかみ合わなかった。

 カナダへ渡ると、常にマスクをしてスカーフで首も保護していたのにまた風邪をひいた。時差と風邪のだるさでいくらでも寝られた。試走に行くと吐き気がして、立て続けに転倒するので軽めに済ませた。その代わりなるべくアスファルトで脚を回して回復を願った。スタートリストを見る限り、今年の目標であるトップ20を狙えるチャンスだった。今まで風邪で熱がありながら日本選手権に優勝したこともあるし、「走ってみたら案外といけた」という展開を期待していたけど、どうしても試走やアスファルトを走って感じた「走れない」感覚を消すことが出来なかった。レースというものは甘くない。そこに至るまで何をやってきたか、それが全てだ。自転車は、中でもマウンテンバイクは、個人の能力がそのまま突きつけられる残酷なスポーツだと思う。

 今日は雨が上がって暑い。いつもならブースで行うW-UPだけど、今回は森の中のジープ道で行った。緑が気持ちいい。しかし、心拍を上げようとするとやはり吐き気が襲った。レースは好きだ。去年、ワールドカップのコースを走り応えのある、楽しいものだとやっと感じることが出来た。そのレベルまでこられたことが嬉しかった。また今日も、ワールドカップのコースを走れる。去年ここのコースであった世界選手権はパンクがあったけど、走り自体はかなり良かった。相性の良いコースだ。きっとうまくいく。。。

 スタートの号砲に反応。精一杯ペダルをこぐ、息が上がる。いつもにも増して息が上がっているけど、どうやら最後尾を走っているようだ。集団からこぼれ落ちないようにするのが精いっぱいだった。平坦な区間ではまだこげそうな気がしてペースを上げるけど、登りに差し掛かると体が力を入れる回路を忘れてしまったようだった。3周目を走っているときにトップの選手に抜かれ、レースが終わった。北米ラウンドは参加人数が少なく順位こそ46位だが、実際は完走者の最後から2番目だった。

 とにかくいまは休養が必要だ。少しでも早く復帰するために、来週のワールドカップはキャンセルして帰国する。しばらくはクロストレーニングをしながら回復を待つ。レーススケジュールに振り回されて自分を見失いかけていたけど、もう一回基本に戻って、自分の体の声に耳を傾けたい。


バイク:SPECIALIZED S-Works Era 
タイヤ:SPECIALIZED S-WORKS RENEGADE 
ヘルメット:SPECIALIZED S-Works Prevail
アイウエア:OGK Kabuto REALIS
データ:POLAR RS800CX BIKE
ペダル:TIME ATAC TITAN CARBON
ウエア:WAVE-ONE
マッサージオイル:Sports Balm イエロー1
ニュートリション:パワージェル、ジェルブラスト
テーピング:New-HALE
コンディショニング:日本カイロプラクティックセンター大船・伊藤超短波 
サプリメント・トレーニング:ゴールドジム
メカニックサポート:轍屋自転車店
アイウエア調整:メガネナカジマ
遠征サポート:じてんしゃの杜
合宿サポート:SY-Nakキャビン(長野県 野辺山高原)