2011年5月25日水曜日

UCI WORLD CUP XCO#2

レース名:UCI WORLD CUP XCO#2
場所:イギリス ヨークシャー ダルビーフォレスト
日時:5月22日10時45分~
結果:Women Elete 25位(56ポイント獲得) 
1. FRA:BRESSET Julie (BH - SUNTOUR - PEISEY VALLANDRY) 1:40:59
2. DEN:LANGVAD Annika  +01:03
3. GER:SPITZ Sabine (CENTRAL HAIBIKE PRO TEAM) +01:06
4. ITA:LECHNER Eva (COLNAGO ARREGHINI SUDTIROL) +01:22
5. CHN:REN Chengyuan (SPECIALIZED RACING) +01:24
25. JPN:KATAYAMA Rie  +06:11


南アフリカの開幕戦から1カ月後、イギリスで第2戦が開催された。間の3週間はレースを走ることも当初予定に入れていたが、南アフリカのレースウィークの体の状態(疲労の蓄積)を考えて、マルセイユに滞在してトレーニングに集中することを選択した。2月からもう11レース走っている。これは数年前の私なら1年間でこなしていたレース数に等しい。
レースが続くとレース自体の負荷にプラスして移動もあり、精神的にも肉体的にもトレーニングの質を保つのは難しく、トレーニングが出来なければ良いレースができない。五輪枠獲得のために多くのレースを回ってポイントを獲得するのが重要なのは言うまでもないけど、ワールドカップの舞台でもっと上を走りたい、そうでないともし五輪に行けても北京で納得の走りが出来なかった悔しさは晴れない、南アフリカでそう感じた。
マルセイユでの3週間は素晴らしい練習が出来た。走るコースも、お天気も、全てがサイクリストにとって最高の環境で、ポラールのトレーニングダイアリーを見ると過去の合宿と比べてもベストに近い質と量の練習を行った。良い練習がこなせるということは、体調が良いということ。イギリスに旅立つのが楽しみでたまらなかった!

水曜日のフライトでマルセイユからLeedsへ飛び会場入り。自分の体重の1.5倍以上ある荷物を抱え、慣れないマニアル車を運転しての移動は珍道中だったが、ハプニングも全てが楽しいぐらい気持ちが充実していた。今までも大いに助けてくれていたSPECIALIZEDのブースに、今回からUSAとJapanのライダーのためのテントが併設され、専属のメカニックも付くことになった。
メカニックが自分の持っていないカーボンホイールを用意してくれた。初めて使ってみたけど、今までなら失速してペダリングが必要だった岩の頂点を、カーボンホイールならペダリングしなくてもスッと乗り越えられる。普通にこいでいても明らかに軽いし、かなり強力な武器だ!あとは自分がレースに集中するだけ。この環境を与えてもらったんだから、それに応える成績を出さないと!かなりエキサイトしている自分がいた。
ここの天気はシャワーが多い。本格的には降らないんだけど時々小雨が降って、タイヤ選択が難しい。「風が強くて乾きやすい、問題ない」というのが会場にいる多くのメカニックの判断だったので、今年一番のお気に入りのドライタイヤ、レネゲードをチョイスした。


OSL選手(No.10)について走る!

ゼッケンは32番でスタート位置は4列目。集中して号砲を待つ。スタート後のコーナーで混乱があったが、なるべく自転車を降りないように踏ん張って、流れるライン、混乱の出口を探す。ここでどの位置を取れるかがワールドカップ特有の最初の勝負。その後は、個人の走力とテクニックが試される。スタートループを25番ぐらいで抜ける。声援が聞こえて良い位置でスタートできたことが分かった。南アフリカではこの後に苦しすぎて転んでしまったが、同じ失敗を繰り返さないように深呼吸しながらスピードを保った。
1周目の中盤で、後ろからElisabeth OSLが抜かしてきた。世界ランキング3位の選手。後ろについて一緒に順位を上げていきたい。自分でも信じられなかったが、コース一番の長い登りでも、ダウンヒルでも彼女の後ろに付くことが出来て、かなり集中して2周目を走った。が、一番長い登りに2回目に差し掛かった時、さすがに我慢の限界で千切れてしまった。
それでもまるまる1周以上付いて行って走りを学べたんだから良い感じ!走っている位置は23番前後。直線に出ると、目標である20位以内の選手が見える。あそこまで行きたい。必死でペダルにパワーを込める。最後2周はCecile Ravanelとのバトルだった。フランスで一番くらいに強い選手。一度逃げることができたかと思ったけどまた追いつかれ、最終ラップでアタックがかかった。1回目はなんとか付いて行ったけど、2回目で撃沈。勝負の仕方が勉強になった。
結果は25位。目標の20位に届かなかったわけだけど、レベルの高い今の女子レースの中でこの位置、そして今までで一番少ないトップからのビハインドを考えると、去年よりステップアップできたと言える。チームメカも、その他レースを見ていた多くの人が「良くやった!」と祝福してくれて本当に嬉しかった。このチャンスをしっかり掴んで登っていきたい。


Photo : JANG HAESEOK

そして、このレースは五輪枠選考ランキングを決める、前半戦最後のレースだった。18位以内で五輪枠が獲得できるわけだが、南アフリカが終わった時点で日本のランキングは16位。このまま逃げ切れるかと考えていたけど、結果は20位だった。
18位前後の国は本当に僅差で、ランキングを上げるために南アフリカ以降、複数人でUCIレースを回ったり、自国でUCIレースを開催してポイントを獲得したためだろう。あと35ポイント、どこかのレースで獲得できていれば18位だった。本当に悔しい。が、まだ選考は終わっていない。
後半戦、1年後にランキングが16位以内であれば、2年の平均が18位以内になるのでロンドン五輪のチケットが獲れる。とにかく今は、今週末のワールドカップに集中したい。


バイク:SPECIALIZED S-Works Era 
タイヤ:SPECIALIZED S-WORKS RENEGADE 
ヘルメット:SPECIALIZED S-Works Prevail
アイウエア:OGK Kabuto REALIS
データ:POLAR RS800CX BIKE
ペダル:TIME ATAC TITAN CARBON
ウエア:WAVE-ONE
マッサージオイル:Sports Balm イエロー2、レッド1(ひざ)
ニュートリション:パワージェル
テーピング:New-HALE
コンディショニング:日本カイロプラクティックセンター大船・伊藤超短波 
サプリメント・トレーニング:ゴールドジム
メカニックサポート:轍屋自転車店
アイウエア調整:メガネナカジマ
遠征サポート:じてんしゃの杜